東京都トライアル発注認定制度で認定 胸元を隠す「muneposiタオル」のご紹介

更新日 2025年08月04日

支える

東京都産業労働局では、都内中小企業者の新規性の高い優れた新商品及び新役務(サービス)の普及を支援するため、新商品等を認定し、PR等を行う事業を実施しています。
令和7年度の認定商品として、乳がん罹患経験のある方が開発した商品で、胸元をさりげなく隠すタオル「muneposiタオル」が認定されました。


muneposiタオルについて、開発者である株式会社arikata代表の渡部和香子さんとプロダクトマネージャーの三上美紀さんにお話を伺いました。

muneposiタオルとは

――muneposiタオルとはどのようなものなのでしょうか。

「見た目だけでなく、心にも寄り添うケアアイテム」

muneposiタオルは、乳がん手術後の方や胸元に不安を抱える方の声から生まれた、人前で裸になるシーンで胸を隠したいと感じる人の思いに寄り添う、“かわいく、さりげなく”胸元をカバーするタオルです。

首から掛けるだけで簡単に胸元をカバーできる形状で、入浴施設・温泉・エステ・検診時・避難所など人前での着替えシーンに安心感をプラスします。
 着衣型ではなくタオル型なので気軽に使いやすく、コンプレックスのある方だけでなく、さまざまな立場の方に向けた“気持ちに寄り添う”アイテムとして、幅広くご活用いただいています。

製品名の「muneposi」(ムネポジ)は、「胸」が「ポジティブな気持ち」でいっぱいになりますようにという想いを込めています。

開発のきっかけ

――muneposiタオル開発のきっかけについて教えてください。

私たちは、子どもが同じ幼稚園に通っていたことをきっかけに知り合った保護者同士でした。2018年、三上が乳がんと診断され、手術を受けた際には、その事実をなかなか周囲に伝えることができずにいたといいます。
そんな中、リハビリのために通っていたジムで偶然再会した私に、初めてそのことを打ち明けてくれました。当時、私自身もジムでシャワーを浴びずに帰ることが多く、特に理由を話すこともありませんでしたが、ある日三上から「手術をしていないのに、どうしてシャワーを浴びずに帰るの?」と声をかけられました。
その問いをきっかけに、私自身にも胸元に関するコンプレックスがあり、人目を避けていたことを初めて話すことになりました。
それ以来、私たちは胸元に関する悩みについて、率直に話し合うようになりました。
「一般的なタオルでは丈が足りず、術後の傷跡が隠しきれない」「水に濡れると身体のラインが強調されて気になる」「もっと気分が明るくなるような、かわいいデザインのものがあれば」——こうした日々の会話を通じて、同じような悩みを抱えている方々が他にもいるのではないか、という想いが芽生えました。
その想いから、「それなら自分たちでつくってみよう」と考え、商品開発に取り組むことを決意しました。胸元に悩みを抱えるすべての方にとって、安心して使えるアイテムを届けたいという想いが、muneposiタオルの開発の原点です。

入浴施設での使用例

STEP1 脱衣所

  • 脱衣所で服を脱ぎ、muneposiタオルを首にかけます。
    胸の前はボタンで止めることが出来るので、両手を自由に動かせます。

STEP2 洗い場

  • 洗い場では、タオルをかけたまま、髪の毛や体を洗います。
    首周りはメッシュになっており、泡が首元にたまりにくくなっています。

STEP3 湯船

  • お湯に浸かる時は、頭に巻いて使うこともできます。
    入浴マナーに反するという抵抗感、心理的負担がありません

おすすめ活用例

乳がん手術後や健康診断、身体のコンプレックスに悩む方に

 胸元をかわいく、さりげなく隠せるタオルとして寄り添います。表地は凹凸のある生地を採用しており、水に濡れても身体のラインが強調されにくい仕様です。

防災時の着替えや避難所での使用に

 周囲の目が気になる着替えの場面でのプライバシー保護に役立ちます

入浴介助の際のプライバシー保護に

 介護や医療の現場で、安心して過ごせる環境づくりに貢献します。

訪日外国人向けの温泉マナーサポートに

  文化の違いによる不安を和らげ、快適な温泉利用を支援します。

スポーツジムやスパ、更衣室での使用に

  人目を気にせず、さっと着用でき安心感を得られます。

おすすめポイント

人前で裸になる不安に、安心という選択肢を。

muneposi(ムネポジ)タオルは、乳がんの手術や治療を経験された方をはじめ、身体の変化やデリケートなお悩みを抱えるすべての方に寄り添い、見た目だけでなく、心のケアにも配慮したケアアイテムです。入浴時のプライバシー保護や、日常生活での安心感を提供します。

さりげなく、簡単に使える独自の形状

着衣型ではなく、ボタンひとつで簡単に着脱できるタオル形状。首からかけて胸元をやさしく隠せる、自然なスタイルです。

機能性と快適さを両立した素材選び

 一般的なパイル地ではなく、水捌けが良く乾きやすい「リップル生地」を採用。濡れても重くならず、速乾性が高く、持ち運びにも便利です。

入浴マナーにも配慮

湯舟にはつけず、入浴時には頭に巻くことができるため、公共の場での入浴マナーや周囲の目が気になる方も安心です。

──見た目をカバーするだけでなく、気持ちにも寄り添う

muneposiタオルは、自分らしく過ごしたいと願うすべての方に、そっと寄り添う存在でありたいと考えています。(渡部さん、三上さんより)